nico株式会社の近藤朝美さんに聞く「創業のこと、大切にしていること」

訪問看護ステーションnicoを運営し、訪問看護、リハビリテーションのサービスを提供しているnico株式会社。2017年の創業以来、顧客本位の経営理念と高い専門性により、売上を順調に伸ばしています。今回は、代表取締役社長の近藤朝美さんに、創業当時のご苦労や、経営において大切にしていることなどをお聞きしました。 20210906_122

山本:創業計画策定のご支援をさせていただいたときに、創業に対する思いや、志などを伺って感銘を受けました。そこで是非、じっくりお話しを伺いたいと思い、今回の対談をお願いしました。本日はよろしくお願いいたします。

近藤朝美さん(以下、近藤):こちらこそ、よろしくお願いいたします。

nicoの事業について

山本:はじめに、nicoさんの事業内容について、ご紹介いただけますか。

近藤:私たちは、訪問看護事業をやっています。通常、どこか具合が悪くなったときや病気になったときに、病院に行って治療したり点滴したりすると思いますが、最近は、それと同じようなことが家でもできるようになってきています。訪問看護は、そのお手伝いをする仕事です。

山本:今までは、病気や障害を持った方が入院して、医療的ケアが必要だと、そのまま病院で療養生活を送ることが一般的だったと思います。そのような方でも、自宅で療養生活を送ることができるのですね?

近藤:はい、そうです。在宅医療のひとつです。

山本:いま在宅医療を希望する方は、増えているのでしょうか?

近藤:医療改革のなかで、病院で過ごすのではなくて家で過ごす、ということを国としても進めていますので、訪問看護や訪問診療の利用者の数は増えてきています。

山本:国の政策として進めているのですね。それに加えて、生活や考えの多様化によって、家で過ごすことを希望される方が増えているということもあるのでしょうか?

近藤:そうですね。私が訪問看護を始めた頃と比べると、訪問看護や訪問診療という言葉が随分、認知されるようになってきたと思います。そういうことが皆さんに知れ渡ってきて、家で過ごすことを希望される方や、ご家族を病院から家に帰してあげたいと考える方が増えてきているように思います。

山本:確かに、これまでは病院で治療を受ける、入院するということが当たり前だと思っていたのかもしれません。それが今は訪問看護や訪問診療が知られるようになってきた。そういう選択肢もあるということが分かって、希望する人が増えているのですね。

創業の動機について

山本:さて、ここからは、近藤さんが創業された動機や、創業当時の思いなどをお聞きしたいと思います。

近藤:もともと私は、大学病院の心臓疾患を専門とする病棟で働いていました。学生の頃に父親をがんで亡くしたという経験があって、そのときに、父が最期、家に帰りたいということをよく言っていたのです。でもそのときは、在宅医療の制度があることは知らなかったですし、私自身、学生ということもあって十分な知識を持っていなかったので、父の望みを叶えてあげられなかったのです。その後、最期を自宅で過ごすことができるという制度を知って、そうしたいと考える患者さんを病院でも沢山見ていましたので、皆さんの力になれたらと思って、創業することにしました。

山本:お父様のことや、病院でのご経験があって、訪問看護をやりたいというお気持ちになったということですが、いざ創業となると大変だったと思います。もちろん、高い専門性をお持ちなので、看護そのものに対する心配は少なかったかもしれませんが、独立・創業となると、かなり敷居が高かったのではないかと思います。一歩を踏み出して、独立・創業に至った理由は何でしょうか?

近藤:一般的には、訪問看護ステーションで一看護師としてやっていくのが、スタンダードだと思います。病院、病棟によって看護に対する考え方、看護観が違うように、訪問看護ステーションにもそれぞれのカラーがあります。経営者や、ステーションの所長さんの思いなどによって、看護観が違うのです。「自分が目指す看護観のステーションを作りたい」という思いが、創業に至った一番大きな理由だと思います。

山本:看護観の合う合わないは、看護師にとってとても大事なことなのですね。ご自身の看護観の実現のためには、自分でやるしかないとの思いに至った。実際のところ創業は大変ですが、自分の思いに向かって進めることはできますからね。そして近藤さんは、ご経験もあるし高い専門性をもっていらっしゃるので、何とかやっていけそうだという目処が立っていた。

近藤:いえいえ。確かに看護技術とか医療の知識に関してはゼロの状態で始めたわけではないので、様々なことに対応できますが、創業して会社を経営していくというところに関しては全く無知だったので、随分と色々な方々に助けていただきました。

山本:経営するという面でのご心配があったのですね。

近藤:心配はいっぱいありました。でも最後は心配よりも頑張ろうという気持ちのほうが大きかったように思います。

山本:その時期に、特に大きかった心配とか悩みというのは、どういうことだったのでしょうか?

近藤:利用者様がいなかった、増えなかったということです。ゼロではありませんでしたが。そして営業というものをやったことがない、というところです。病院で働いていたら患者さんは来てくれますが、営業して利用者様を増やして、ということはやったことがなかったので、それをどうしたら良いのかわからなくて。でもスタッフの人件費だとか家賃だとかのお金は支払わないといけない。そういった、お金とか、今後どうやっていけば良いのか、というところが心配でした。

山本:それは当然心配になりますね。創業される方の悩みで一番多いのは、おっしゃるような売上に関することだと思います。近藤さんと同様に、営業を経験されたことがない方が多いですから。売上がない状況が続くと、会社の存在や事業の意義を否定されたような気持ちにもなりますよね。

nico対談2

近藤:売上がある、利用者様がいる状態でさえあれば、どんな病気の人でも、病気への対応に関してはむしろ不安はほとんどありませんでした。

山本:その専門性の高さが、まさに近藤さんの強みですね。それがnicoさんのコア・コンピタンスになっていると思います。ところで、近藤さんが大事にされているお考えとか、モットーがあればお聞かせいただけますか。

近藤:私たちのモットーは、訪問看護の仕事をしていて「どんな利用者様であっても断らない、受けていく」ということです。

山本:利用者様が、どんな重症者でも、対応の難易度が高い方でも、お受けするということですね。

近藤:そうです。どんな重症の利用者様でもお受けするようにしています。

山本:そこがnicoさんの強みだと思いますし、それによって救われている利用者様は多いと思います。そして、nicoという社名やニコちゃんマークのようなロゴを見ても分かりますが、笑顔を大切にされているのですね。

nico対談3

近藤:はい。企業理念に、スマイル、にこやか、というのがあって、私たちが訪問すると利用者様やそのご家族様が笑顔になってくれる、ということを大切にしています。笑うということが心や体に良いことは医学的にも立証されていますので、笑顔になれる、気持ちが明るくなれるというところへの少しでもお手伝いが出来たらと思っています。

山本:利用者様が笑顔になってくれると嬉しいですね。そして利用者様が笑顔になると、そのご家族も笑顔になります。

ソーシャルビジネスの面から見た訪問看護

山本:ここで少し話題が変わりますが、訪問看護というのは、ソーシャルビジネスという面があると思います。そう考えたときに、事業をやっていて、社会の仕組みがこうなれば良いのに、というようなことは何かありますか?例えば、資金調達のときに、行政がもう少し実態に合った形で助成してくれたらありがたいとか、何かあれば教えてください。

近藤:訪問看護では、医療保険と介護保険、2つの区分があるのですが、これらがお互いかぶったり、かぶらなかったり、使えたり使えなかったり、明確でないところがあって、仕組みとして、うまく使えないことがあるんです。そこがもっと整理されて使いやすくなってくれると良いと思います。

山本:なるほど。訪問看護は、在宅医療という地域社会の課題解決の一端を担っていますが、医療保険と介護保険の境界線のところに、線引きが不明確な部分があるのですね。医療の現場でやりにくいところがあるのであれば、行政には柔軟に対応していただけると有難いですね。

仕事に駆り立てるもの

山本:ところで近藤さんは、毎日すごくお忙しいと思うのです。夜も遅いでしょうし、急患の方がいれば断らないで駆けつけますよね。経営そのものの大変さに加えて、場合によっては人の命に関わるという大変な重圧のなかでお仕事をされていると思うのですが、それでも近藤さんを仕事に駆り立てるものは何なのか、ということに興味があります。

近藤:病気には、夜も朝も祝日も関係ないので、駆り立てると言うより、当たり前、ですね。利用者様やそのご家族様は、不安に思うことや、困っていることがあるから、私たちに連絡してくると思うのです。その不安を取り除くためには、私たちが行って解決するしかないと思っています。

山本:利用者様やそのご家族が不安に思うこと、困っていることを自分たちが解決するのだという思い、看護師としての使命感ですね。

近藤:使命感というより、それが当たり前のこと、と思っています。病院では、ナースコールが鳴ったら当たり前のように駆けつけます。

山本:なるほど。外から見ると使命感、と思ってしまいますが、ご本人たちは、それが当たり前だと思っている。

近藤:そうですね。夜や朝に起こる急変などは仕方ないと思うのですが、ご家族様が不安になって連絡してくるというのは、私たちが、日中の訪問でのご家族様とのコミュニケーションなどで、ご家族様の不安を解消しきれなかったところに問題があるのだと思っています。ですから、それを取り除けるように日中のケアを心掛けていますし、夜などの急変に関しては、ナースコールと同じような感覚で対応しています。

山本:ナースコールの感覚というのは、わかりやすいですね。でも、そういう考えでやっている訪問看護ステーションばかりではないのではないですか?

近藤:医療と介護の保険制度があって、私たちはどちらかと言えば医療保険の制度に寄った仕事(医療依存度が高い利用者様)が多いです。一方で、どちらかと言うと介護保険に寄った仕事をされている訪問看護ステーションもありますので、それはそれぞれのカラーというものがあって、ステーションによって違いはあると思います。

山本:医療保険寄りか介護保険寄りかによって違いがあるのですね。

創業期の難局や壁をどのように乗り越えてきたか

20210906_109ok

山本:ところで、創業期は皆さん、資金繰りや集客にご苦労されることが多いと思います。そういったことをどのように乗り越えてこられたか、お聞きしたいと思います。創業間もないころの資金繰りはやはり大変でしたか?

近藤:資金繰りに悩んだ時期はありました。売上が伸び悩んでいた時期ですね。当社の場合、創業当初から税理士さんに付いていただいていたので、その時期は毎日のように税理士さんに相談に乗ってもらっていました。そのときの見通しとして、数カ月後には安定した売上が立つというのが見えていましたけれど、それまで持つかどうかが分かりませんでした。ですから、心配で毎日のように税理士さんに電話していました。そのとき税理士さんからは、先の売上の見込みが見えていて、そこまでを何とかすれば良いので、融資を考えましょう、というお話がありました。そこで、区の創業融資制度を使って銀行から融資を受けたのです。それで何とか乗り越えることができました。

山本:創業融資制度を活用されたのですね。創業融資は、利子補給や信用保証料の補助があったり、無担保無保証人であったり、創業時には心強い制度です。売上計画をしっかり立てていたというのも重要な点ですね。

近藤:それと、私と一緒に働いている副社長がいるのですが、私と正反対の性格なのです。私は、物事を悪いほうに考えて、悪いことを回避していくという考え方をするところがあるのですが、彼は逆に、何とかなるから頑張りましょう、良い方向に進むように何か打開策を考えましょう、という感じなのです。それに支えられてきたように思います。

山本:そういう支えがあったのですね。共同創業の形態では、お互いの強み、弱みや性格の違いを補完したり、うまく役割分担したりすることによって創業期の困難を乗り越えた、という話をしばしば耳にします。

意思決定について

山本:次にお聞きしたいのが、意思決定に関することです。これまでの事業運営のなかで、大きな意思決定、経営判断の場面があったと思います。そのとき相談される方はいらっしゃるかもしれませんが、最後は近藤さんご自身が意思決定されてきたと思います。そのときの意思決定の判断基準や、判断を支えるものは何でしょうか?例えば、経営理念に照らせばこういう判断になるとか、ビジョンに向かっていくためにはこの方向の判断だろうとか、或いは経営シミュレーションの結果を見てこちらを選択しようとか、いろいろなやり方があると思います。ケースによっても異なるとは思いますが、近藤さんは、大きな判断のときにどのようにされてきたのか、お聞きできればと思います。

近藤:利用者様は重症な方でもお断りせず全て受けるという方針でやってきました。ですから、集客に関しては、何かの判断があったというよりも、全部受けて人手が足りなければ私がとにかく動くという考え方でやってきました。

山本:それは、断らない、困っている人を助ける、という経営理念の軸があったから、迷わず受けてきたということですね。

近藤:そうですね。一方、経営面で、nicoのビジネスで何が重要かというと「人」なんです。看護師やセラピストですね。スタッフがいなければ売上を立てることはできません。ですから、どうすればスタッフが満足して仕事を続けてもらえるか、というところに注力してきました。意思決定の判断基準があるとすれば、それはスタッフに満足してもらえるような判断になっているか、ということだと思います。

山本:判断のとき、スタッフさんがどう思うか、ということが常に頭にあるということですね?

近藤:そうです。それはあります。いま働いてくれているスタッフ、それとこれから採用したいと思うスタッフがどう思うか、というのがひとつの判断基準になっています。

山本:そこは明快ですね。では、近藤さんの意思決定のスタイルはどうですか?例えば直感で決めるスタイル、周りと相談しながら決めるスタイル、あるいはデータなどを見ながら緻密に決めるスタイル、など様々だと思いますが、近藤さんはどのようにして意思決定されますか?

近藤:たぶん直感はあって、その気持ちに向かって決定していると思いますが、周りには相談しています。

山本:直感でこうだろうというものがあって、それを周りに後押しして欲しい、確認したい、ということでしょうか?

近藤:後押しして欲しいというより、私の気持ちだけで決めてしまうと皆が嫌になってしまうだろう、と思うのです。

山本:皆に納得してもらうような形で決めたい、ということですね?

近藤:そうです。私の気持ちよりもスタッフの気持ちを大切にしています。

山本:先ほどご自身の直感があるとおっしゃっていました。その直感として考えたことを、スタッフさんに説明したうえで、それに対するスタッフさんの意見や感想を聞くということでしょうか?

近藤:そうですね。例えば、対応が難しいケースがある、困っていると思うから受けたいと思うけど、どう思う?というような感じで聞いています。少し誘導しているようなところがあるかもしれませんが(笑)。

山本:近藤さんのお考えはほぼ決まっていても、きちんとスタッフさんの同意を得ながら進めているのですね。意見を聞いてもらえると、スタッフさんは、近藤さんから尊重されていると感じて承認欲求が満たされ、モチベーションが高まるのではないでしょうか。

人材育成について

山本:これまでのお話しを伺って、nicoさんは、スタッフさんをとても大事にされているという印象を持ちました。人の健康や生命に関わる仕事をされていて、スタッフさんの知識やスキル、モチベーションがしっかりしていないと、重大な結果を招きかねないと思うのです。そういうことから、人材育成がとりわけ大事だと思うのですが、人材育成で工夫されていることがあればお聞かせください。

nico対談5

近藤:訪問看護という仕事は、基本的にはスタッフが一人で利用者様のお宅に伺って仕事をするという形態なので、いまの私たちの会社の人数だと、新人の看護師さんやセラピストさんを一から育てていくのは難しいと思っています。ですから、新人ではなくて既に知識や技術をもっている看護師さん、セラピストさんを採用していますので、そこに関しての教育というのはあまりしていません。

訪問看護に対しての不安は、どの看護師も持っていると思います。病院のようにお医者さんはいませんし医療器具も揃っていないところで、何かあっても一人で対処しなくてはいけないからです。一人で、というところを不安に思う看護師が多いので、その不安が取り除かれるまでは、経験のある看護師が、新しく入ってきた看護師と一緒に訪問して、こういうときは、じゃあこのように判断しようとか、こうやっていこう、というようにしています。それで慣れて自信がついてきたら、一人で行ってもらうようにしています。それと一人で行き始めた頃は、最初から皆と同じ訪問件数にはしないで、少し余裕をもって時間内に終われるようにスケジュールを立てるようにしています。暫くは、たいてい大変なことや困っていることが色々出てくるので、いつでも何でも相談してね、と言っていて、困ったら私に連絡がくるようになっています。

山本:いつでも相談できるというのは、人材の育成になりますし、何より看護師さんの安心に繋がりますね。実際、そういう相談はよく来るのですか?

近藤:そうですね、相談は沢山来ます。

山本:相談が沢山来るというのは、ある意味健全なことですが、近藤さんは大変ですね。経営やマネジメントをやりながら、ご自身も訪問看護されていて、さらにスタッフさんからの相談も沢山来る。

近藤:はい。でも大事なことなので、頑張っています(笑)。

創業計画書のその後について

20210906_117山本:ところで、この2年ほどコロナ禍にあるわけですが、コロナ禍の影響も含めて、このところの経営は、創業計画通りに進捗しているのでしょうか?

近藤:計画に対する進捗は、コロナ禍の影響でとても忙しくて、経営的にはプラスになっています。ただ、日々の業務が繁忙な分、創業計画に対して遅れが出ているところがあるかもしれません。

山本:そうなのですね。介護ビジネスと同様の状況をイメージしていて、エッセンシャルワーカーから感染することを警戒して、利用を控える方が増えていると思っていました。

近藤:コロナが流行り始めた初期の頃、確かに介護のヘルパーさんは、そういうことがあったみたいですね。でも訪問看護は、医療的なケアが必要な利用者様が多いですから、コロナ禍になってからこれまで、訪問を減らしたいという利用者様は、リハビリでは多少ありましたけど、訪問看護ではありませんでした。

山本:そうですか。感染対策のご苦労は勿論あると思いますが、経営的にはプラスになっているのですね。

最後に、将来の構想をお伺いしたいと思います。創業計画を策定しているとき、将来的には施設運営をやりたい、というお考えを伺いました。そういった構想について、今はどのようにお考えでしょうか?

近藤:考えていることは、創業計画を策定していたときとあまり変わっていません。まずはサービス拠点を増やしていきたいと思っています。関東近郊のどこに行っても、電柱にnicoの看板があるような姿を目指しています。

山本:なるほど、分かりやすいビジョンですね。そうすると、訪問看護の拠点をまず増やしていって、その訪問看護事業を核として、サービス領域を広げていくということでしょうか?

近藤:そうですね。おっしゃるように、訪問看護から、多様なサービスへと展開していく構想です。

山本:それはとても楽しみです。そういった多角化の展開はいつ頃になりそうですか?

近藤:それはスタッフをどう確保できるかにかかってくると思います。1つのステーション、拠点が独り立ちするのに、数年かかります。そうすると、どこかのタイミングで、同時にいろいろなことをやっていくことを考えないといけません。そのときに、多くのスタッフが必要になりますから、求人に力を入れて、沢山採用できるようにする必要があります。ところが現状は、コロナ禍で病院のほうがより多くの看護師を採用していますので、人材の確保が難しくなっているというところだと思います。

山本:確かに、それだけ拠点を増やしていくとすると、多くのスタッフを確保しないといけませんね。さらに、それらスタッフの方々を動かす全体のマネジメントや、組織体制、教育体制ということも課題になってきそうです。

近藤:いまは私がその場にいないと、私が考えるnicoの形が作れないと思っています。でも、私が二人も三人もいるわけではないので、全部を私が見るのは難しくなっていくと思います。拠点によってサービスの質が全然違うね、ということにはしたくないので、そうならないように体制を考えていきたいと思っています。

山本:次のフェーズに進もうとしたときには、いま近藤さんがおっしゃったようなことを解決する仕組みや体制が必要になってきますね。成長局面において乗り越えないといけない課題だと思います。素晴らしい構想をお持ちなので、是非それを実現していただきたいですし、楽しみにしています。

本日はありがとうございました。

 

20210906_130